住宅ローンを利用する際に、同時に申し込むのが、”団信(団体信用生命保険)”ですよね。
その団信加入の際に、あなたの健康状態を申告するのですが、同時に過去3年間の診療履歴も記載する必要があります。
そこで何か将来的に大病に繋がる可能性を判断されるので、過去に手術をしたとか投薬治療が長く続いているという場合は注意が必要です。
場合によっては団信に加入できないという事態にもなってしまいます。
今回はその団信加入手続きで、引き受け審査で問題になりやすい2つの病気に関して、実際どうなのかご案内していきます。
目次
大腸ポリープとピロリ菌感染
特に、30-40代の方には、健康診断で要精密検査という結果になり、病院で胃カメラや内視鏡検査を受けた事がある方も多いでしょう。
その際によく見つかるのが、大腸ポリープやピロリ菌です。
これらは、健康診断で見つかる確率が最も高い部類の病気で、実際は余り大事に至ることはありません。
ただ、実は住宅ローンを組むための団信加入という点では、これらが与える影響は大きいかもしれません。
実際、ネットで「団信 大腸ポリープ」「団信 ピロリ菌」というキーワードで調べてみて下さい。
こちらは、ポリープに関して検索した結果の一例ですが、この様にかなり多くの方が気にされています。
住宅ローンを組もうとしている方には、過去にこれらの治療をしているから団信に入れないんじゃ?
と不安になっている方も多いです。
団信に加入できないということは?
団信に加入できなければ、住宅ローンが組めませんので、物件を購入する事が出来なくなります。
そこで気になるのが、大腸ポリープがあったりピロリ菌に感染していると団信に加入できるのか、できないのか?ですよね。
団信の場合何か該当があると、いつ・何を・どうやって治療して、現在の状況や薬の服用状況など細かく申告しなくてはいけなくなります。
そうなると、何となくマズそうですよね。
団信加入の大腸ポリープ切除歴は完全にアウトなの!?
大腸ポリープ切除の治療歴がある場合、それはあなたに手術歴があることになります。
大腸ポリープは、内視鏡検査の中で見つかることが多く、ほとんどはそのまま切除出来てしまいます。
内視鏡検査の一環として、ポリープがあったから取ったと聞くと、大したことはしていないと感じますし、実際そこまで大事ではない場合が多いのですが、分類としてはそれ自体が手術扱いとなります。
そのため、団信の申告時には”手術歴あり”と申告しなくてはいけません。
また、日帰り入院扱いにもなりますので、”入院歴あり”とも申告する必要があります。
内視鏡検査で見つかって、そのまま取った位だから手術なんて大げさな物じゃないし・・・
と思うかもしれませんが、実際は手術・入院扱いとなり医療保険の保険金も受け取れます。
大腸がんの8割以上は大腸ポリープが進行した物という説もあり、その時は問題なくても大腸ポリープを放っておくのは危険です。
そのため、内視鏡検査の際には”もし何か見つかった場合は切除する”という同意書にサインをします。
それで、実際に何かあった場合はそのまま切除してもらうのです。
それでも団信に加入できる?
では肝心の、大腸ポリープ切除の履歴がある場合団信に加入できるのか?ですが、結論から言うと加入できます。
大腸ポリープを切除したことがあるとしても、完治していれば問題なく加入できるケースが多いです。
実際、大腸ポリープ切除をして、2か月後に住宅ローンを申し込んで、団信も普通に加入出来て住宅ローンが組めた方もいます。
しかも、ワイド団信ではなく、普通の団信の方でです。
ネットでは、大腸ポリープ切除歴を記入したら団信に加入できなかった・加入出来たとか、ワイド団信でないと無理などという口コミが混在しており、一体何が正しいのかわからなくなりますよね。
ただ、1つだけ言える事は、大腸ポリープ切除をしたことがあるからと言っても、絶対団信に加入できないということはありません。
最終的には引き受け先の保険会社によるところではありますが、普通に加入できるところも多いです。
もし、ポリープ切除で加入できないとすれば、それ以外にも何か所見があった可能性があります。
ですので、最初からあきらめるのではなく、正直に申告をして完治していると証明することをおススメします。
ピロリ菌感染は団信に加入できない?
ピロリ菌とは、胃の粘膜に生息しているらせん形をした細菌です。子供の頃に感染して、一度感染すると基本的には除菌しない限り胃の中に棲みつづけます。
長期間ピロリ菌に感染していると、胃の中のヒダが無くなりツルツルになってしまいます。
胃カメラ検査を受けると、医師はそういった症状からピロリ菌感染を疑い、ピロリ菌検査をします。
症状としては、胃もたれ・むかつき・胃が重いなどがあります。
ピロリ菌で1番気を付けなくてはいけないのが、胃がんになるリスクがあるということです。
世界保健機構(WHO)は、1994年にピロリ菌を「発がん性のある物質」と認定しました。
ピロリ菌に感染したままの状態でいると、こういった危険があるため、今では見つかったら除菌を勧められます。
実は日本人の多くが感染している
こう聞くと怖い菌ですが、実は日本人の多くが感染しており、40代・50代の方に関しては80%以上が感染していると言われています。
衛生環境がまだ十分に整っていない時代に生まれた年代に多く、10~20代には感染者は少ないそうです。
逆に、住宅ローンを利用する方が多い30代~40代の場合は感染者が多く、もしピロリ菌感染者は住宅ローンに加入できないということになると、銀行側も貸せる人がとても少なくなってしまいますよね。
そう考えると、ピロリ菌に感染していても団信の加入自体には特に問題ないという結論になります。
実際、ネット上の情報でも問題なかったという口コミが多いです。
まとめ
30代~40代の方に多い、団信を申し込む際の懸念事項である、大腸ポリープ切除とピロリ菌感染に関してご案内しました。
どちらもそこまで不安になる必要はないと思いますが、やはり引き受ける保険会社によっては加入を断られるケースもゼロではないと思います。
ただ、その際は加入条件が緩和された、ワイド団信を使うことで住宅ローンが利用できることも出来ます。
いずれにしても、普通に加入できるケースも多いですので、団信は本申し込み前に加入できるかわかりますので、事前に悩まず申し込んでみることをおすすめします。